非抜歯矯正通信

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  • 医療法人社団緑幸会の矯正治療 2

    3. 矯正歯科治療の種類と特徴に関する鈴木理事長の解説 

    パノラマレントゲン写真 被ばくが心配な方へ デジタルレントゲン

    レントゲン撮影の放射線量と必要性

      レントゲン撮影の放射線量は、デジタル化により大幅に低減しています。
    デンタルレントゲン撮影(歯が3本ほど入る小さなレントゲン写真)は1枚は30分、パノラマレントゲン撮影(お顔の周りを1周する撮影)は2時間の散歩で浴びる太陽からの放射線量に相当します。
    歯科用CTレントゲン撮影はニューヨークへのフライト時の放射線量と同程度です。
    診断に必要な検査であり、被ばくを過度に心配して治療方針が立てられなくなるのはおすすめできません。

    口腔内写真撮影の重要性

      歯並びだけでなく口元の審美性を考慮する場合、歯のスキャンだけでは不十分で、顔全体の写真(正面・側面)が必須となります。
    最終的なゴールの達成には、これらの情報に基づいた診断が不可欠です。

    診断結果の説明方法と意思決定

      診断結果は全ての検査を分析した上で総合的に説明さしあげます。
    患者さまが未成年者のかたは保護者さまとの同伴が必須です。
    大人の方でも、抜歯などの重要な決断が必要な場合は、最終的な決断を下せる人が同席することが望ましいです。

    ワイヤー矯正の仕組みと使用するワイヤーの種類

      ワイヤー矯正は歯にブラケットを付け、ワイヤーを通して力をかける伝統的な矯正方法です。
    形状記憶合金であるニッケルチタンワイヤーが主流です。
    他にもリバースカーブワイヤー、ステンレスワイヤー、ゴムメタルワイヤー、ミューワイヤーなどを駆使し、歯を3次元的に動かす特徴があります。

    表側矯正の特徴と利点

     表側矯正とは 歯の表側に装置をつける矯正方法で、裏側矯正よりも歯を動かしやすいことがメリットです。
    最近では目立ちにくいホワイトワイヤーもあり、審美的な問題は軽減されています。
    当法人では表側矯正のみを行っています。

    裏側矯正のデメリットと課題

      裏側矯正は歯の裏側に装置をつける方法です。
    舌に当たりやすく、費用が表側の1.5倍から2倍(約150万円)、治療期間も1.5倍から2倍かかります。
    深い噛み合わせ(過蓋咬合)のケースでは適用が難しいなど、制約が多いデメリットがあります。

    ハーフリンガル矯正の目的と対象

      上の歯を裏側矯正、下の歯を表側矯正で行う方法です。
    笑った時に目立つ上の歯の見た目を重視しつつ、下の歯は早く動かすことを目的とします。
    費用を抑えたい場合にも選ばれることがあるようです。

    マウスピース矯正のメリット・デメリット

      マウスピース矯正は取り外し可能な透明のマウスピースをはめて歯を動かす方法です。
    痛みはワイヤー矯正より少ないが、1日22時間の装着が必要です。
    食事や色の付いた飲み物を飲む際は外す必要があります。
    軽度の歯並びの問題に適しています。

    インビザラインの特徴と市場動向

      インビザラインはマウスピース矯正の先駆けであるアメリカの会社です。
    世界的なシェアとビッグデータを持つが、近年価格が上昇しているようです。
    他にもクリアコレクトやスマーティーなど新しいシステムも登場しています。

    部分矯正の適用範囲と限界

      部分矯正とは前歯だけなど、ごく一部の歯並びを治す治療法です。
    ニーズはありますが、適用できるケースは非常に限られています。
    機能的・審美的に満足のいく全体的な噛み合わせを目指す場合、部分矯正では対応できないことが多いのです。

    セラミックブラケットの特性と使い分け

      セラミックブラケットとはブラケットの素材の一つです。
    メタルブラケットに比べて見た目が良いのですが、割れやすく脆いというデメリットもあります。
    そのため、当法人では見た目が気になる3番から3番の歯には標準でセラミックを使い、力がかかる奥歯の部分にはメタルブラケットを使うなど使い分けています。

    目立ちにくい矯正装置の種類

      最も目立たないのはマウスピース矯正です。
    次いで、セラミックブラケットとホワイトワイヤーの組み合わせです。
    小児矯正で使う取り外し式の装置は、家にいる間だけ装着するため、学校などで他人の目に触れることはありません。

    4. 矯正治療の全体像:方法、費用、期間、ケア 

    抜歯矯正について

      歯を並べるスペース不足を解消するために健康な4番目や5番目の歯を抜く「便宜抜歯」がありますが、顎関節への影響や健康な歯を失うデメリットがあるため、当法人では積極的には行わない方針です。

    非抜歯矯正について

      できる限り歯を抜かずに矯正する方法です。当法人では積極的に採用しており、ほとんどの症例で対応ができます。
    28本の歯を維持することで、奥歯まで咀嚼機能が使え、歯の位置が安定しやすく、顎関節症にもなりにくいというメリットがあります。

    抜歯が必要となるケース

      上顎が出ている「上顎前突」や、歯をならべるスペースの不足が10mm以上ある「ディスクレパンシー」の場合、過剰歯がある場合などは抜歯が必要になることがあります。
    ただし、5~6mm程度のスペース不足なら歯を抜かずに治療できることが多い傾向です。

    親知らずと矯正の関係

      現代人は顎が小さく、親知らずが生えることでスペースがさらに不足する場合があります。
    しかし、親知らずを必ず抜く必要はなく、逆に親知らずを利用して矯正することも可能です。
    親知らずがあることを前提に治療計画を立てることが重要なのです。

    矯正中の痛みについて

      ワイヤー矯正では最初の1週間が特に痛いのですが、その後は痛みがなくなることが多いです。
    マウスピース矯正では、最初のアタッチメント装着時やマウスピースが食い込む際に痛みがある程度です。
    痛み止めを処方することもあります。

    痛みが続く期間

      特にワイヤー矯正の場合、痛みは最初の1週間程度で治まることがほとんどです。
    痛みの感じ方には個人差があり、痛み止めを飲む人もいれば、不要な人もいらっしゃいます。

    矯正中の違和感

      違和感の有無や程度は、人それぞれの感受性によります。
    全く感じない人もいれば、感じる人もいる。主に治療の初期に感じることが多いようです。

    矯正中の食事の注意点

      ブラケットがついているため、硬いもの(ピーナッツ等)やお餅、ガムなど粘着性の高いものは装置の破損や変形の原因になるため注意が必要です。
    また、歯が動く過程で物が詰まりやすくなるため、日ごろから歯間ブラシなどでのケアがたいせつです。

    矯正中の歯磨き方法

      当法人では矯正開始前と治療中の毎回、歯科衛生士による歯磨き指導(TBI)とクリーニングを実施しています。
    ブラケット周りは汚れが溜まりやすいため、丁寧に磨く必要があります。
    多くの人はだんだん慣れますが、一部歯磨きを怠ると虫歯になるケースもあるため、しっかりとケアすることが重要です。

    虫歯と歯周病の予防

      虫歯も歯周病も細菌による感染症のため、菌のコントロールが最も重要です。
    セルフケアとしての歯磨きはもちろん、歯科医院での定期的なクリーニングが非常に効果的です。
    心配な場合は月1回や2週間に1回のクリーニングも可能です。

    矯正期間の目安

      ワイヤー矯正の場合、平均で1年半から2年が治療期間です。
    10代~20代前半なら1年程度、50代では2年程度かかることもあります。
    歯の動きやすさは年齢や骨の状態、歯の位置など個人差が大きく、一概には言えませんが、当法人の治療期間の平均は1年半です。

    治療期間が長くなる理由

      歯や骨の状態と症状が難しい場合
    患者さまの希望(例:非抜歯で口元も下げたいなど)の場合
    患者さまの協力度(顎間ゴムかけなど)によっても期間は変わります。

    通院頻度について

      基本は月に1回、調整にご来院いただいてます。
    早く終わらせたい場合は3週間に1回を提案することもあります。
    ただし、抜歯矯正で歯を寄せる時期など、特定の治療段階では1~2週間に1回の通院を推奨することもあります。

    矯正治療の費用目安

      費用は難易度によらず一律です。
    2026年4月からの矯正基本料金はワイヤー矯正が75万、マウスピース矯正が82万、小児矯正は35万となります。

    費用の内訳

      矯正基本料金の他に、検査料5000円、診断料3万円、毎月の調整料5000円、治療後のリテーナー代3万3000円(上下)が別途必要です。

    調整料について

      月1回5000円で、毎回行うクリーニング、TBI、ワイヤーやブラケットの交換・調整などがすべて含まれます。
    ただし、虫歯治療など矯正以外の治療は別途保険請求となります。

    分割払いとデンタルローン

      院内での分割払いは金利・手数料なしで対応可能です(例:3万、5万、10万の定期払い)。
    一方、クレジット会社を通すデンタルローンは金利・手数料がかかりますが、医療費控除のために年内に一括で支払いたい場合にメリットがあることも。

    保険適用になる矯正治療

      当法人では保険適用になる矯正治療は行っていません。
    矯正治療の保険適用は骨格に特殊な問題がある場合などに適用されるが、対応しているのはごく一部の大学病院などに限られるのが実情です。

    医療費控除について

      一家族で年間の医療費が合計10万円を超えた場合、超えた分に対して所得税と住民税が還付・減額される制度です。
    確定申告(2月15日~3月15日)が必要です。
    所得税率に応じた金額と、翌年の住民税(約10%)が安くなります。

    自由診療について

      保険診療が適用されない歯科治療全般を指します。
    矯正治療は国の保険制度の予算の問題もあり、ほとんどが自由診療となっているのが実態です。

    矯正治療のメリット

     お顔の 見た目がきれいになるだけでなく、噛み合わせなどの機能改善、清掃性の向上、さらには運動能力の向上、自信の獲得、呼吸のしやすさ(気道の拡大)など、多岐にわたるメリットが期待できます。

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